「地球のための取り組み」

資源を保全し、人間が地球の生態系に及ぼす影響を抑えるだけでは不十分です。同様に、私たちは、人間の活動によって損なわれてしまった美しさを地球に取り戻すために、自発的に行動を起こさなければなりません。

 

環境への影響

環境保護と気候変動の対策をとるためには、まず、フランスと世界各地で、環境に与える私たちの影響を削減することが重要です。

2020年、クラランスは、カーボンニュートラルを達成しました(スコープ1と2)。2019年から2024年にかけて、さらなるマイルストーンとして、カーボンフットプリントを48%削減しました。そして、2030年までにさらに30%削減を目指します。

経済的な処方

クラランスは、処方に使用する原材料の量を減らし、製造に必要なエネルギー消費を減らす決断をしました。また、継続的な進歩を保証するため、クラランス製品が環境・社会・健康に与える影響を評価する2つのツールを開発しました。それが処方用のグリーンスコアとパッケージ用のパックスコアです。

エネルギー消費の削減

クラランスのすべての子会社で消費するエネルギーは100%、再生可能エネルギーです。クラランスのエネルギー消費は、温室効果ガスの削減と天然資源の最適化に関するポリシーにより、世界各地で削減が進んでいます。これはストアにも広がっており、販売拠点で環境評価が行われています。

適切な物流と輸送

世界的に海上輸送が主流となっている現在、クラランスの航空輸送は貨物のわずか2%にすぎません。ヨーロッパ以外では海上輸送を優先し、環境保護プロジェクトに投資しています。その一環として、2021年、クラランスは、帆走貨物船による国際海上輸送の展開を目指すネオラインとパートナーシップを締結しました。

100%
:世界のクラランスのエネルギー消費量のうち、リジェネラティブ可能エネルギー源に由来する割合
-30%
:2030年までに削減する温室効果ガスの割合
2%
使用航空貨物

クラランスの植物と原材料

現在、クラランスが製品の組成に取り入れている植物の70%以上が、有機植物です。私たちはさらに先へと進み、ドメーヌ クラランスを通じて、リジェネラティブ農業に基づいた製造メソッドの普及を目指しています。

この大いなる目標は、前向きな影響を与える企業の模範となるというクラランスの基本方針に組み込まれているもので、環境への悪影響を削減するという論理を、クラランスが事業を展開する地域にとってポジティブな活動に転換します。

「植物と深く関わる仕事をするなら、自然を愛し、その植物を育てる人を守り、尊重しなくてはなりません」

ヴィルジニー・クルタン、クラランス グループ ゼネラルディレクター

「植物と深く関わる仕事をするなら、自然を愛し、その植物を育てる人を守り、尊重しなくてはなりません」
ヴィルジニー・クルタン、
クラランスグループ マネージング ディレクター

バイオコスメ

クラランスは原料調達を有機植物に移行しており、2025年末には、クラランスの植物の80%が有機植物となる予定です。クラランスは、世界各地に新しい子会社を設立し、その発展を保証しています。この取り組みの一環として、クラランスは、Union for Ethical BioTrade(UEBT:倫理的なバイオトレード組合)のメンバーに加わりました。天然由来の原材料の倫理的な調達を目指す企業が集まった国際NGOです。

オーガニックファースト

ドメーヌ クラランスはクラランスの理念を形にしたものです。このドメーヌでは選りすぐりの原料が、自然を最大限に尊重した農法で栽培されています。2016年に最初のドメーヌ クラランスがオープンし、ROC(Regenerative Organic Certified)認証を取得しました。2024年初頭に2つ目がオープンし、2030年までに、クラランスで使用する植物の30%が、土壌や生物多様性に配慮したこの農業アプローチに従って栽培される予定です。

責任ある原料調達

クラランスは、責任ある原料調達の一環として、製品の組成に組み込まれるすべての植物に、最も厳格な環境規格を課しています。前提条件として理論的な農業を掲げ、規格として有機農業、Fermes Premium Clarins、そして目的としてリジェネラティブ農業を掲げます。

クラランスはまた、責任ある原料調達について、世界の大きなプログラムと提携しています。

  • La Global Shea Alliance:シアバターの持続可能な生産
  • La Roundtable on Substainable Palm Oil et l’ASD:パーム油の持続可能な開発
  • La Responsible Mica Initiative:2017年に設立。マイカの持続可能な開発
0:
森林伐採の件数(2030年目標)
1/3:
クラランスで使用する植物のうち、リジェネラティブ農法に従って栽培される割合(2030年)
80 %
クラランス製品に占める有機栽培植物の割合(2025年)

循環型経済

 

リデュース、リユース、リサイクル。循環型経済の「3つのR」は、私たちがスキンケアのデザイン、製造、流通に適用しようと努めている原則です。制約に直面し、時にはリサイクルの限界に直面することもある中、私たちは素材、特にプラスチックを削減することを優先しています。

リサイクル

優先課題は、すべてのパッケージ素材をリサイクル可能にすることです。当社では環境フットプリントを最低限まで減らすよう、常に努力しています。現在、クラランスが使用する包装材のうち、37%のガラス、45%の段ボールがリサイクル素材を占めます。また、クラランスの紙製ケースは100%が、持続的に管理された森林に由来するものです。

2025年末までに、すべてのスキンケア製品の包装が、リサイクル可能/詰め替え可能になり、2030年までに、スキンケア製品とメイクアップ製品の両方で、この目的を100%達成することを目指します。

リデュース

2020年から2024年にかけて、クラランスは、プラスチック消費を30%削減しました。2030年までに、さらに年間150トン削減することを目指しています(対2023年)。これについては、使用済みパッケージのストアでの回収、クレンジング用ケースの削減、クラランス製品の包装のための責任ある素材の研究が進められています。

リユース

コスメ業界にとって、リユースは厳しい衛生基準が付帯するため、真の挑戦と言えます。しかし、クラランスはこれに断固挑みます。2020年、クラランスの人気商品の一つ「オー ディナミザント」が、詰め替え可能になりました。2022年には、クレンジング用品と、「プラント シャワー/バス ローション ”トニック” N」も、この取り組みに加わり、2025年に「ファーミング EX」も続きました。2030年までに、売上の1/4を詰め替え可能商品で達成することが目標です。

100%
リサイクル素材による製品の包装
-30%
2020年から2024年までのプラスティック使用の割合
100%
再利用される産業廃棄物の割合

生物多様性の保護

より美しい世界を次世代に伝えるとは、事業の範囲を超えた取り組みによって地球にプラスの影響を与えるということです。クラランスは長年にわたって、世界中の自然と生物多様性を保護するイニシアチブを促進し、出資し、支援してきました。

 

「企業には、望ましい未来の構築を手助けする義務があります」
オリヴィエ・クルタン、
クラランスグループ マネージング ディレクター

自然生態系を保護する

自然生態系を保護する

クラランスは1990年代、当社が大切にしてきたアルプスの森林を保護する、アルプ アクション(現在のアステール)の創設を支援しました。私たちの支援によって、5つの保全プログラムが展開され、約100種の絶滅危惧種が保護されました。

以降、クラランスの活動は、多くのイニシアチブを通じて続いています。Plastic Odyssey(プラスチック オデッセイ)とのパートナーシップでは、プラスチックの再利用や、リサイクルの具体的なソリューションを伝えるために船舶で世界を回っています。

森林再生と農業生態学

2012年以降、クラランスは、農業風景の再生プログラムを支援するPUR(ピュア)と提携。再森林化イニシアチブ「Seeds of Beauty(シーズ オブ ビューティー)」を通じて、2024年末には、世界各地で植樹された本数が100万本に到達するという、象徴的な記録に達しました。

クラランスの取り組みは地域でも続き、多くの団体や世界中のグループ子会社が支援しています。最近では、クラランスの工業敷地の周りで、当社が使用する水を100%リサイクルまたは再利用するという再自然化プログラムに出資しました。

+100
毎年支援されている社会的・環境的プロジェクトの団体とプロジェクト。
100万
2012年以降植樹された本数
100%
2030年までにリサイクルまたは再利用されるクラランスの工業用水